昔むかし。

これは40年ぐらい前の
むかしむかしの話です。







私がまだ、子供だったころ。
当時
家には白いわんこがいました。



名前はチビ。

コロッとした身体の割りに、小さな三角の耳がちんまりとついていた
柴系雑種のおじいさんワンコです。




捨て犬だったか迷子だったのか、今となっては、記憶が定かではありませんが
物心ついた頃から、いつの間にか家に住み着いた
父がとてもかわいがっていたワンコでした。

いつもは
庭に建てた小屋のそばから、道行く人を眺めたり
たまに、通りがかりの人に
「いい子だね」
なんて撫でてもらったり
近所の人からも、とても可愛がってもらっていた
穏やかなワンコでした。


庭で遊んでると、そばに寄って来て
そっと見守ってくれていたのを
幼いながら感じていました。

土地柄もあるのでしょうが
私の住む横浜もその当時
わんこを室内飼いしていたお家って少なかった気がします。

だから
チビは家の庭を自由に歩き回っていた外飼いの子でした。
(40年ぐらい前の昔話です)


チビが住んでたお家も、父が有り合わせの材料で作った小屋で
今の様におしゃれな雰囲気など、少しもありません。


でも
夏は、ヤブ蚊に刺されないように
蚊取り線香置場が作ってあるような
粗末ながらも、父の優しさの詰まった
チビの大切なマイホームです。




冬は、寒くない様に湯たんぽを用意したりして(笑)

その湯たんぽも、熱すぎないかなんて確認してるうちに
自分のほっぺをやけどしたりしてね。父がね。


かいがいしく世話をしていた姿が、今も目に浮かびます。



チビは、
そんな父が大好きでした。



でも
可愛がってた割に、食事と言えば

良く言えば手作り食
悪く言えば食べ残し

たまに、ウェット缶があったので
きっとご飯に混ぜていたのでしょう。

もしかしたら
犬が食べてはいけない物も、あったのかもしれません。






もうすぐ暖かい春がやって来るってころ
チビは小屋の中でひとりで死んでいました。









ゆすったり
撫でてみたりしても
横たわったまま
ピクリとも動かない。

昨日まで
私達が遊んでいるそばで、ずっと寄り添ってくれてたチビが

名前を呼んでも
プリンプリンとしっぽを振ってくれません。




そして
そのチビのそばには
鼻水をたらし、大きな涙をボロボロ流している
父親がいました。




チビが死んだ。
チビが死んだ。
チビがひとりで死んだ。



子供の目もはばからず
泣きじゃくっている、父の姿がありました。


だいの大人が
大泣きしている姿を初めて間の当たりにしたのと
それが、自分の父親だったことがあまりに衝撃的で
父の姿を見て
チビが死んでしまった悲しみと
そして
チビに対する父親の
深い深い愛情を知りました。


大人になった今でも



あまりに悲しい出来事が起きてしまったり
つらい思いをしている様子を見聞きするたび
どうしても
この瞬間を思い出します。



私はこの時に
尊い命の存在を知ったように思います。



人間が心の奥底に持っている
慈しみの気持を学んだ気がします。


これは
私が初めて「死」を目の当たりにした
子供のころの
遠い遠い記憶です。


チビも
チビの事が大好きだった私の父も

今はこの世界におりません。

今頃、チビと一緒になって自由でお気楽な毎日を暮らして
私達がほざく戯言も
笑いながら聞いてるのかもしれません。

私は
そう、信じています。






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預かりっこのオックスは
この仮宿へ来て
今日でちょうど1年になりました。


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(2011年5月24撮影:預かり家にて)





ちばわんメンバーがセンターへ迎えに行ってくれて
メンバーの猫の手さんが我が家に連れて来てくれました。

センターには手を差し伸べれば助かる命が
まだまだ、たくさんがあります。


愛護センターレポート
オックスはその中から救い出された
尊い貴重な命です。


この命のバトン
繋げていかないといけませんね。


深い深い愛情を持って
オックスのことを、愛してくれるご家族の元へ。



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オックスはちばわんの保護犬です。

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オックスのお問合せはこちらから→    
Commented by くりママ at 2012-05-25 14:31 x
kyuuzouさんのイヌ好きはお父さん譲りなんですね。そして、素敵なお父さんですね。
私はよく娘の前で大泣きしています。クリスを土に返す時、泣き叫びながらクリスの身体にしがみつきました。うちの娘には大人の涙は当たり前のことなのかもしれないですね。死を目の当たりにすると、人って変わるかもしれませんね。
Commented by ゅぅ at 2012-05-26 22:44 x
私は今の実家のわんこで三匹目ですが上京したり戻ったり繰り返しで死に目に会えたことがなぃです…
でも今の子は私が選んで連れて来た子で
でもたまにお里帰りしてあとどのくらぃ一緒に過ごすことができるのかと考えてしまった。。。
犬といぅょり家族の一員で、冠婚葬祭などで預けられて家にいなぃととても変なかんじでとてもつまらなぃのです…
オックス、ナル
おやすみなさぃ☆
Commented by otojima at 2012-05-27 09:53 x
タイトルからヒットしこちらのブログに来ました。
昔は、犬は犬小屋で寝起きして、残り物で食事をさせていた記憶があります。でも犬は飼い主が大好きだったし、その生活にも満足していたように見えました。いつの時代も、犬は忠実です。
おそらく、同年代だろうと思い、懐かしくなりコメントしました。
良くも悪くもいい時代に子供でいられて幸せでした。
保護活動をされてるのですね。
今の子供達が、私たちぐらいの年になった時、同じ様に「いい時代だった」と感じてくれるような、動物にやさしい、世の中になる事を願っています。
Commented by kyuuzou at 2012-05-29 23:59 x
>くりママさん。
お返事遅くなりまして申し訳ありませんm(__)m
いえいえ、父は犬好きばかりではありません。
遊び好き、酒好き、宴会好きのお調子者で、本当に手がかかった破天荒な人でした。母以上に私たちも苦労が耐えなくてね~。
でもね、とっても純粋で、少年のようにピュアな気持ちの人で
家族にとって、自慢の父でした。
泣いて人が変わるのでは無くて、涙した時に、
本当の人柄が出るんだって。
そう教えてくれたのも、父でした。
だから、お子さんの前で大泣きできるくりママさんって、
とても正直な方なんだな~(羨)


Commented by kyuuzou at 2012-05-30 00:12 x
>ゆうさま。
お返事遅くなりまして申し訳ありませんm(__)m
そうなの、そうなの。
お里に帰った時に、かわい子ちゃんたちがいないって、寂しいもんですね。そして、さよならも言えなかったのは、何よりもつらいです。
でも、きっと気持ちは届いてると思いますよ。
また、ここに来てオックスに会いに来てください。
コメントしながら、お話しましょうね。

Commented by kyuuzou at 2012-05-30 00:28 x
>otojimaさま。
お返事遅くなりまして申し訳ありませんm(__)m
こんな私的な内容に、コメント頂きありがとうございました。
私達が子どもの頃は、そこいらに空き地があり、勝手に入って自由に遊び、咎める大人も多くはいなかった気がします。今だったら完全に不法侵入ですね。
いい子供時代でした。
今の子達が大人になった時、いい思い出になれるように
私たち大人がしっかりしないといけませんね。
こんな拙いブログですが、また機会があれば遊びに来てください。
コメントありがとうございました。
by kyuuzou_u | 2012-05-24 19:41 | 私達ができること | Comments(6)